蒼空に近づきたくて

航空業界に生きるアラフォーサラリーマンが航空業界に興味を持ってくれる方々の為に航空機運航に関する豆知識をお伝えしていきたいと思っています。特にニュースとなる航空関係の話題を深堀りし背景等を解りやすく解説するように努めます。航空機運航には多くの「どうして?」が付きまとうので、皆さんの疑問のヒントになれるようなブログサイトを目指していきたいです。

航空機登録記号と製造番号を参考に航空機のルーツを辿る楽しみ方

 

Hawaii Five-Oでテンションをアゲていきましょう!

Hawaii Five-O(ハワイ・ファイブ・オー)

言わずと知れたハワイ・オアフ島を舞台とした警察ものドラマです。

しかし、舞台は楽園なのに毎回殺人事件での死者が出る。しかも、結構ド派手に死ぬ。ハワイってこんなにも怖いところなの?と恐ろしくなってしまうのは私だけではないはずです。

このドラマの主題曲はThe Venturesベンチャーズ)の「Hawaii Five-O」。ドラマのタイトルと主題歌が同じなのです。

ベンチャーズの軽快なテケテケなメロディーが頭から離れなくなるはずです。

私の場合、からだの調子の良い時や気分がノッている時は頭の中で「Hawaii Five-O」がヘビーローテションし、ついには鼻歌になってしまうくらいです。

さて、映画やドラマに航空機が映っていることがありますが、その航空機に注目することで違った視点でドラマを更に楽しめるかもしれませんよ。

航空機に表示されている航空機登録記号は安全の証

今回は航空機に表示されている機体の登録番号についてご説明したいと思います。なお、国土交通省では登録番号のことを「航空機登録記号」と呼んでいるようなので、ここでも正式名称を使用したいと思います。

では、航空機登録記号とは一体何なのでしょう?

国土交通省(以下、国交省)のHPによると、航空機の登録について以下のように記載があります。

  • 航空機登録は、所有者の方の申請に基づき、国が備える航空機登録原簿に航空機の製造番号や定置場、所有者の情報などを記載することで行われます。
  • 登録された航空機は、日本の国籍が付与され、国の検査に合格することで、耐空証明を受けることができます。
  • 原則として、航空機は、有効な耐空証明を受けているものでなければ、航空の用に供してはならないことになっています。このため、航空機を運航するためには、国による航空機登録を受け、日本国籍を取得している必要があります。
  • 登録された航空機は、国籍の他に、所有権や抵当権の対抗力が付与されます。これは、土地などの不動産に付与される所有権などとほぼ同様の権利であり、動産としての航空機の取引の安全を図るものです。 

何だか難しいことが記載されていますが、要するに"航空機を運航するには、国が実施する検査によって安全を証明(耐空証明)される必要があり、耐空証明検査を受けるためには航空機登録を受け日本国籍を取得していなければならない"と言うことになろうかと思います。

航空機登録記号は自動車のナンバーのようなもの

つまり、航空機登録を受けた航空機に付されるものが「航空機登録記号」であり、航空機登録記号は航空機毎に付されるので、すべての航空機はそれぞれが独自の航空機登録記号を持っていることになります。

ちなみに自動車の場合、車そのものを認識するものとして製造番号とナンバープーレートがあります。製造番号はその自動車に対し与えられた固有の番号ですが、ナンバープーレートは自動車が所在する陸運局が発行する番号であり、車の売買等によりナンバープレートは変更される可能性があるのと同様に、例えば航空機が他国の航空会社に販売された場合、航空機登録記号も販売先の国の記号になります。

例えば日本の国籍記号は「JA」ですが、アメリカの場合は「N」となります。

例1)JA703 → JA(日本)+703+J(日本航空

例2)607NW → N(アメリカ)+607+NW(ノースウエスト航空

航空機登録記号の最初のアルファベットは自動車で言うところの所在陸運局、つまり航空機の場合は国籍を表すと考えれば理解しやすいですね。

航空機登録記号で航空機のルーツを辿ることができる

また航空機の製造番号と航空機登録記号を辿ることで、その航空機がどのような歴史を辿ったのかを知ることができるのです。皆さんが搭乗する航空機、空港で見る航空機ならびに映画やドラマに登場する航空機がどんな歴史をたどってきたのを、製造番号や航空機登録記号を通じて把握することができます。なんだかロマンを感じませんか?

では、航空機登録記号はどこに表示されているのでしょうか?

実は、航空機登録記号は空港の展望デッキからでも見える場所に表示されています。一番わかりやすい表示場所は垂直尾翼の下あたりで、アルファベットと数字の組み合わせがペイントされていれば、それが航空機登録番号です。簡単に見つけられると思いますよ。ちなみに、航空機のTAIL(尾)の部分に表示されていることから、「TAIL NUMBER」(テールナンバー)とも呼ばれます。

航空機登録記号は「RA-82047」

航空機登録記号は「RA-82047」、国籍はRAよりロシアであることがわかる。

航空機登録記号を見つけられれば、その航空機がどの国から飛んできたのかもわかるでしょう。空港でのヒコーキ・ウオッチングに更にお楽しみができたのではないでしょうか。航空機登録番号に注目するだけで、更に航空機に興味がそそりませんか!?

ボーイング社の航空機の製造番号はL1ドアより搭乗する際に要注目

では、航空機の製造番号はどのように知ることができるかを説明したいと思います。

例えば、ボーイング社の機材であればL1ドア(左側のいちばん前のドア)が収まるドア枠の上部に銀色のプレートがあり、そこに機種や製造番号が刻印されています。

もし航空機に搭乗する際にL1ドアを使用するのであれば、航空機に足を踏み入れる瞬間にドア枠の上部を見てみて下さい。スッチーにも「通」だと思われるはずです。

L1ドア枠の上部にあるボーイング社のプレートに製造番号が打刻されている

L1ドア枠の上部にあるボーイング社のプレートに製造番号が打刻されている

航空機登録記号や製造番号を頼りに、その航空機の歴史がわかるようになっています。

FLY TEAMというサイトで航空機登録記号もしくは製造番号を入力し検索することで、その航空機がかつてどの航空会社に属していたかわかります。

例えば、昔、日本の地方空港で撮影した航空機の写真を頼りに航空機登録記号を検索してみると、現在は他国の航空機登録記号を背負いながら現役で活躍していることがよくあります。スクラップになっていることもありますが、、、。

日本で活躍し、ひょっとしたら皆さんが乗ったことのある航空機が他の国で第二の人生を歩んでいると思うと、ロマンを感じませんか?

これから空港でヒコーキ・ウオッチングをする方や航空機に乗る方は是非、航空機登録記号や製造番号にも注目してみて下さい。航空機の楽しみ方が更にワクワクするものになるはずです。

Hawaii Five-Oのオープニングに映る機体の航空機登録記号が気になる

追伸、この記事の冒頭にHawaii Five-Oをネタにしたのですが、どうしてかおわかりでしょうか?

実はドラマのオープニング映像にハワイアン航空エアバスA330型機が映し出されるのですが、どうしてもその機体の航空機登録記号が読み取れないのです・・・。「N38」までは判明するのですが、それ以降の番号が判らず、航空機の特定に至っていないためにもどかしさがあるのです。