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移住し地方公務員に転職することに
地方移住といってもいま流行りの地方に移住し農業生活なんて言えればカッコいいのかもしれませんが、今でもかつかつな生活を送っている私に地方で農業で生計を立てるなんて余裕は120パーセントありません。
そんな私が転職先の第一候補としたのが市役所勤務の地方公務員、お役人でした。
なお転職活動を開始するまでは、公務員志望者がその志望理由に安定を挙げることに嫌悪の目で見ていましたが、妻子ある手に職も無いアラフォー中年オヤジが地方に移住するにあたってそれなりの生活をするには地方公務員になるしかありませんでした。
つまり私も安定を求めてしまったのです。
そして2018年の夏、私の地方公務員(市役所職員)への転職活動が始まったのです。
最初に結論から言うことにしますが、無事、市職員採用候補者名簿に登載、内定を貰い2019年4月1日付にて市役所勤務することになりました。
妻には少しは安心して貰えたかな?

そこで、私自身の努力の備忘であったり、これから地方公務員に転職しようと検討されている同じアラフォー中年オヤジ同胞の皆さんの参考となるべく、私の地方公務員転職記を記したいと思います。
社会人経験者枠の試験の内容について
社会人経験者枠の採用予定人員は「若干名」と受験案内に記載されていたものの、最終的は1名だけの採用となりました。
若干名のイメージとして複数人(2~3名)のような気もしますが・・・。ただ、社会人経験者枠以外の一般事務職員の採用予定人員数も若干名と記載されていながら5名程度採用していたことから、「若干名」の定義がいまいち曖昧でよくわかりませんね。
そして受験案内に記載されていた社会人経験者枠の試験内容は次の通りです。
- 第1次試験:教養試験(60題、75分)、作文試験(1時間)、適性試験(150題、20分)
- 第2次試験:個人面接試験、集団討論試験
- 第3次試験:個人面接試験
受験申込書の記載と提出
受付締め切りの直前に市役所総務課に受験申込書を受け取りにいき、8月のクソ暑いなか汗だくになりながらフローリングに腹這いになって志望動機やらを考えました。
自分の書く文字に自信がなく、何度も記入間違いの自信もあったので、最寄りのコンビニで受験申込書を何枚もコピーしました。
また普段から字が大きく筆圧が高い私が小さな文字を書けるはずもなく、少しでも受験申込書の枠に収まる小さな文字を書けるように0.2mmボールペンも購入しました。
受験申込書に記載する内容は予め新聞広告の裏面に書き留めていたものの、いざ受験申込書に記載するとなると変な汗をかいたり、案の定書き間違いしたりと、その都度事前にコピーしていた受験申込書を何度も書き直すことになりました。
やっとのことで受験申込書が完成し、妻にもダブルチェックしてもらい市役所総務課への提出への段となったのです。
市役所総務課に受験申込書を提出する際、私服に髭はボーボーの状態だったのですが、採用に至ったてことは、結果的にはここでは何も審査されてなかってこと!(手渡したのも一般の職員だったし)
そして後日、無事に自宅に受験票が送付されてきました。
第3次試験前の提出書類は多数あり・・・
第2次試験合格通知書には受験案内と同様に第3次試験内容として個人面接が記載されていました。
また、第3次試験までに以下書類を提出するよう指示がありました。
- 身体検査書(様式指定あり)
- 成績証明書(最終学校が発行したもの)
- 身分証明書(本籍地市町村長が発行したもの)
- 住民票(世帯全員、本籍地、続柄)
- 個人面接試験調査票
「身体検査書」について
身体検査書はいわゆる健康診断書なのですが、様式及び検査項目が指定されていて第2次試験合格通知書とともに郵送されてきました。
また第3次試験前提出書類と同じ提出期限指定日が定められているのです。
合格通知書及び身体検査書を受領してから提出期限まで残された期日は僅かであり、先ずは検査機関をインターネットで検索し連絡のうえ診断後の身体検査書の発行日を確認したものの、到底期限に間に合いませんでした。
したがい、事情を説明し身体検査書のみ提出が遅れることを市役所総務課に連絡し、無事了承を得ることができました。
なお、身体検査は勤務する会社でも年に2回は受診しますが、その内容と今回の指定検査項目は異なっていた(より細かい検査が必要)為、医療機関での身体検査が必要になったのです。
- 身長
- 体重
- 視力(矯正、裸眼)、色覚
- 聴力
- 血圧、血色素量、赤血球数
- GOT、GPT、γ-GTP、総コレステロール
- 尿糖、尿蛋白
- 自覚症状、他覚症状
- 心電図
- 既往歴
- 胸部エックス線
- 総合所見
身体検査に掛かった費用は、身体検査が12,312円(税込)、身体検査書発行に2,160円(税込)となり、かなり痛い出費でした・・・。
なお、身体検査後に第3次試験を受験したのですが、試験後に医療機関及び医師の判が押された身体検査書を郵送にて受領したので、翌日には「書留」「速達」にて発送しました。
「成績証明書」について
私は地方の私大を卒業していた為、インターネットで発行依頼書をダウンロードし、郵送にて発行依頼を行いました。
発送してから数日後には成績証明書を受領することができ一安心です。
改めて自分の成績証明書を見てみましたが、高い学費を支払っていたことを思うと、本当に大学では真面目に勉学に取り組めばよかったなと後悔した次第です。
卒業単位もギリギリでしたし、もったいないな。
なお、規模の大きな地方大学は就職活動拠点としてのサテライト事務所を設置しているところもあり、そういった所でも証明書を発行してくれる場合があるので、直接出向いたうえで発行して貰える安心感はありますよね。
「身分証明書」について
本籍地のある市町村長にて発行して貰えることのできる「身分証明書」。過去の自動車税や固定資産税の滞納なども発覚してしまうのではと、自分にとって不都合なことが記載されているのではないかと思い証明書を確認するまでは気持ちが落ち着きませんでした。税関系の不都合なことが記載されていれば、お役人になれないのでは、という不安が頭をよぎるのです。
しかし、「身分証明書」を受領し一安心。証明書には以下事項が記載されていました。
- 本籍
- 本人氏名
- 生年月日
- 禁治産又は準禁治産の宣告の通知を受けていない。
- 後見の登記の通知を受けていない。
- 破産宣告又は破産手続開始決定の通知を受けていない。
一安心と言ったものの、"破産宣告"だなんて、やはりお金がらみのことも記載されてしまうのですね。怖い。
「個人面接試験調査票」について
この調査票も第2次試験合格通知書とともに郵送されてきました。記載すべき項目も指定されていましたが、項目の量の割にはA4用紙1枚分なので、小さな文字を書くのが苦手な私には苦行そのものであり、公務員試験ではこのような精神力まで試されてしまうのか、と思うほど本当に苦痛でした。
そして、ここで役立ったのはやはり太さ2mmのボールペンでした。このボールペン無しでは公務員試験の困難は乗り越えられなかった思とっています。
結果論としてこの調査票の記載内容に基づく質疑が第3次試験にて無かったということは、やはり文字を間違えずに小さく書く精神力が試されていたんだ。
- 長所、短所
- 最近の新聞、テレビ等の報道で関心を寄せていること
- 学生時代にもっとも興味をもって取り組んだ学科
- 公務員を志望する動機
- 団体もしくはクラブ、ボランティア参加の有無
- 学業や仕事以外で苦心してやったこと
- どのようなジャンルの本が好きか、また最近読んだ本
- 1週間以上にわたって病気にかかったことがあるか
新卒就職試験や転職活動等で必ず聞かれる「長所」と「短所」。いつも思うが、自分のことを客観的に分析するのが一番難しいですよね。調査票には手書き記入することになっていたものの、「長所」と「短所」欄は一番最後まで空欄でした。なので「長所」「短所」については妻に相談し私の良いところ、悪いところを述べて貰ったのです。
私のことをちゃんと理解してくれている妻よ有難う、短所を改善できるよう努力するよ。
第3次試験の対策
第3次試験内容は個人面接試験のみです。
試験に先立ち「個人面接試験調査票」を提出していたので、調査票の内容を自分の言葉で話せるように訓練しました。
第3次試験の当日を迎えて
試験会場には十分に余裕を持って到着しましたが、控室には私の他に1名しかいませんでした。どうやら、面接開始時間に合わせて受験者の受付時間を設定しているようです。
なお、控室に来た試験係員より事前説明があり、面接官が3名であること、その内訳が市長、副市長、教育長の市役所三役あることが予め把握できました。ドキドキ。
個人面接を迎えて
入室時にドアをノックし入室し、予め試験係員より説明があった通り、面接官前に置かれた椅子の横に立ち「受験番号」と「氏名」を述べ、面接官の指示に従い着席します。
面接官は私の目線に向かって中央に市長、左側に教育長、右側に副市長でした。
そして着席指示後の最初の質問でオワタ状態に陥ってしまいます。
最初の質問は「自己紹介」でした。
これもまた就職試験の基本中の基本ですが、まさかここに来て自己紹介とは・・・。しどろもどろになりながら伝えたものの、恐らく一般企業の一次試験(面接)だったら確実に落とされる内容だっただろうな。
その後の質疑については「個人面接試験調査票」に基づくというより、市長のお話を聞く割合が大幅だったかな。それに対し誠意(表情、相槌)を意識し対応しました。
やっぱり「個人面接試験調査票」は精神力を試すためだけのものだったのだ!!!
第3次試験を終えて
個人面接では答えに窮するような質疑は一切なく(自己紹介は別として)、意思確認の場なんだと試験を終え冷静になった際に感じました。
この市の為に尽力したい気持ちは十分に伝えられましたし、試験後に悩むことはありませんでした。
いやー、第1次試験前の受験申込書の記入からここまでよく頑張った、自分!!!
人事はしっかりと尽くしたので、あとは天命を待つのみ!!!
第3次試験結果の発表
第3次試験結果は市役所ホームページにアクセスして知ることになりました。
結果は合格です。
やったぞ!!!
受験番号が記載されていました。
合格発表後、市長名と公印のある合格通知書とともに、採用試験合格通知書が配達証明にて郵送されてきました。
合格通知書とともに当該市への就職を希望するかどうかを確認するための「確認書」が同封されていましたが、もちろん「希望する」に〇を記し、「書留」「速達」にて発送しました。
まとめ
典型的なO型でありまったく几帳面さの無い私が市役所職員の採用内定を勝ち取りました。これは社会人としての経験はもちろんのこと、私の人柄採用であるとも勝手に思っているので、新風を吹かし市役所と市民の期待に確りと応えられるよう尽力します。
地方への移住と転職、残された期間は僅かで、引っ越しや持ち家売却のことで頭がいっぱいだけど、今勤務する会社では責任をもって自分の役割を努めます。
試験期間に私のことを気遣ってくれたり、時には助言しサポートしてくれた妻に感謝です。