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多くの人々に夢を与える手伝いをしたジャンボ
とうとうボーイング社のお膝元のアメリカの航空会社からも商用定期便として運行する旅客便のボーイングB747型機(通称:ジャンボ・ジェット)がデルタ航空DL158/19Dec ICN(韓国・仁川) - DTW(アメリカ・デトロイト)線をもって姿を消しました。この時に使用された機材の機体登録番号はN666USでした。
太平洋や大西洋を一気に多くの旅客を輸送し、どれだけの多くの人々がアメリカンドリームを手に入れるお手伝いをしたことでしょうか。やっぱりジャンボはボーイングB747型機にだけ与えられる称号であって、それよりも大きな機体であるA380と比較しても人類に対する貢献度は遥かに大きいのではないでしょうか。それはジャンボが別名the"Queen of the Skies"(空の女王)とも呼ばれることからもジャンボの存在そのものが特別な意味を持っているように感じます。
一説によるとジャンボという名称は新聞記者が名付けたとありますが、この呼称が世界の共通言葉となったのは、やはりジャンボが世界中の人々に与えた衝撃や影響が大きいからに他ならないです。
私とジャンボ
飛行機好きであるものの飛行機に乗る機会があまり無い私ですらやっぱりジャンボには愛着がありますので、私がこれまでに関わったジャンボを振り返ってみたいと思います。
JALのジャンボ
就職活動ではJALの自社要請パイロットを受験し羽田空港で試験を受けた際の復路で利用した記憶があるくらいです。もちろんチケットはJAL負担でした。確かこのときはアッパーデッキに席を確保したはずです。最終的にはご縁がなくお祈りされましたが。
ANAのジャンボ
大学2年生の頃に3つ下の従兄弟とアメリカニューヨーク州にホームステイした際にNH001/002便を成田ーワシントンD.C.間の往復に利用しました。復路ではコックピット見学を申し入れ巡行飛行中のコックピットで過ごした時間は忘れられません。飛行機好きにとってはこの上ない至福の時でした。マリンジャンボにも出会えましたが、やっぱり印象的なのはベーリング海上空でのコックピット滞在ですね。
アメリカウエスト航空のジャンボ
2005年にUSエアウエイズと経営統合し今は存在していない航空会社です。私が小学生高学年の頃、名古屋空港からホノルル線に就航していました。中学生になる前の春休みに行った初めての海外旅行はアメリカウエスト航空にて幕を開けました。機内でのことはあまり印象に残っていないものの、ホットドリンクは陶器製のマグカップで提供された記憶があります。食器類にも軽量化を求める現代の航空業界においてはもはや非常識ですね。マグカップひとつをとっても軽量化することで一便あたり数十キログラムの軽量化を図れるかもしれません。その重さの分、収入となり得る貨物などを輸送することができます。
脱線してしまいますが、例えば最近のULD LD3は軽量化が進み1台あたりの重量が60kg程度です。まだ淘汰されていないものの、いわゆるメタルコンテナと呼ばれるものは100kg近くあります。その差は40kg。一便に20台のコンテナを搭載する場合800kgもの差が出てしまいます。コンテナが軽量化されるほど、燃料は少なくて済みますし、もしくはその分の収入を得られるレベニュー貨物を搭載することが可能となります。
ノースウエスト航空のジャンボ
大学3年生の夏にアメリカをひとり旅(ワシントンDC、ボストン、ニューヨーク、ナッシュビル、ニューオーリンズ)した際に関空より利用しました。最初の目的地がワシントンDCだったのですか、デトロイト経由でDCに到着した頃は既に外は真っ暗、焦って安宿を探したものの中心部では満室で断られ更に焦り、やっと見つけたのは地下鉄で移動しなければならない場所にあるバックパッカーズドミトリーでした。DC滞在中はホワイトハウス内部やFBI本部の見学もできとても刺激的でした。
ユナイテッド航空のジャンボ
就職前に卒業旅行として親友とアメリカ・ルート66をドライブした際に関空より利用しました。サンフランシスコとデンバーで乗り継ぎし、最初の目的地はニューメキシコ州・サンタフェに到着しました。確か往路はスッチーのジャンプシートの前の席だったはずでおばさんスッチーが下の写真を撮らせてくれました。
大韓航空のジャンボ
2008年にロサンゼルスへの移動手段として成田空港発着便にて利用しました。機内での印象はあまりありませんが、綺麗なスッチー(親しみを込めて敢えてスッチーと言う)とチューブ式コチジャンが美味しかった記憶があります。話が逸れますが、韓国系航空会社のスッチーであれば、個人的にはアシアナ航空の方が好きかな、なんとなく。復路便で使用された機体の機体登録番号は「HL7491」でした。
- 機体登録番号:HL7491
- 型式:747-4B5
- 製造メーカー:ボーイング
- 製造番号:27341/1037
- 登録:1994年7月
- 抹消:2015年9月
- 抹消後状況:デルタ航空の機体登録番号「N316KA」として2015年9月に再登録。
キャセイ航空のジャンボ
香港への出張時の羽田空港への帰り便として利用しました(往路はボーイングB777-300ER型機)。最後部座席の中央シートの右側通路席にアサインされました。機内がボロい飛行機だなとの印象でしたが、味でもありました。仕事中でもキャセイ航空のジャンボに関わったことがあり、着陸後にスポットインする時のキーンという耳をつんざくような高音のエンジン音は耳障りではありますが今となっては恋しいです。なので、今のB747-8型機のエンジン音はとても小さすぎてジャンボファンとしては物足りません。
まとめ
こうやって過去に搭乗したジャンボを振り返ってみると、私もジャンボの恩恵をしっかりと享受していたようです。日系キャリア2社および海外キャリア5社のジャンボに搭乗していました。今後さらにジャンボは加速的に淘汰されてくると思うのでチャンスがあればジャンボ就航路線に挑戦したいと思います。しかしながら、こうやってジャンボの写真を見ていると、やっぱり姿がいいですね。
ふと思ったのですが、鉄道マニアの場合は乗り鉄、撮り鉄という呼称がありますが、飛行機の場合は何て言うのでしょうか?ノリピー(乗り飛)、トリピー(撮り飛)??