JAL(日本航空) 滑走路閉鎖 羽田空港

日本航空の羽田発那覇行フライトで犬が脱走し滑走路閉鎖となった件

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この事案については日本航空の怠慢であったとしか言いようがないです。犬種が大型のプードルであることを鑑みるに、恐らくケージ(Cage)は犬用輸送容器であったと考えられます。またJL907便はB777-200型機を使用しているので、ランプ内はバルクカートを使用し搬送し、その後搭載担当者がベルトローダーを使用し貨物搭載場所であるバルクへ搭載しようとしたところ脱走したものと考えられます。

9日午前、羽田空港で、日本航空が乗客から預かった飼い犬が、滑走路の周辺を40分余りにわたって逃げ回り、旅客機が着陸をやり直すなど、合わせて14便に遅れなどの影響が出ました。日本航空は犬が入れられたかごを預かった際に、ネットで覆う作業を怠っていたということで、「再発防止をはかりたい」としています。国土交通省東京空港事務所によりますと9日午前8時50分ごろ、羽田空港で、乗客から預かった飼い犬を、駐機場で那覇行きの日本航空907便に積み込もうとしたところ、かごから犬が逃げ出しました。逃げた犬は、大型のプードルでペット用のかごに入れられていましたが、日本航空によりますと対応した従業員が社内のマニュアルどおりに、かごをネットで覆う作業を怠っていたということです。犬は羽田空港のA滑走路を横切るなど、周辺を40分余り逃げ回ったあと、飼い主の協力も得て保護されました。この影響で、羽田空港ではA滑走路が2回にわたり、合わせて6分間閉鎖されたほか、旅客機が着陸をやり直すなど、合わせて14便に遅れなどの影響が出ました。日本航空は「ご迷惑をおかけして大変申し訳ございません。今後、基本手順を徹底し、再発防止をはかってまいります」とコメントしています。

引用:NHK WEB NEWS(2017年10月9日 18時22分)

どうして"ペット用かご"から犬が脱出したのか?

もし今回の輸送において旅客が使用していた脱走が容易にできてしまうようなケージを輸送用としてそのまま受託していたならばネット補強云々以前の話しです。また、受託窓口で犬用輸送容器を貸し出していたとしてもネット補強のし忘れは話になりませんし、受託窓口担当者の失念(手順逸脱)であったとしても、搭載担当者も搭載時にネットの有無を確認することになっている筈なので搭載担当者にも否があると考えられます。NHK報道では"ペット用のかご"とされていますが、どのような仕様のかごだったのか非常に気になります。

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正規の犬用輸送容器であれば問題が無かったか?

正規の輸送容器であればロック機能も付いていますが、海外の航空会社の場合はこの輸送容器の使用はもちろんのこと、ドアが開かないようにプラスチック製の結束バンド(Seal)でドアと本体を固定し、更に輸送容器が開かないようにタイダウンロープを使用し十文字で固縛する措置が必要となっています。

日本航空が対応すべきこと

超混雑空港である羽田空港を拠点とする日本航空は、今回のような脱走事案を想定し犬種にかかわらずIATA基準を満たす犬用輸送容器の使用を受託要件とし、さらに受託窓口において先に述べた海外航空会社のようなドアの固定措置及びタイダウンベルトによる固縛措置を実施すべきであると考えます。今後日本航空は国土交通省航空局に対し是正措置を報告することになると思いますが、羽田空港の主として一歩踏み込んだ是正措置をとって貰いたいものです。 

日本航空が経営破綻後に京セラの稲森さんの教えを請い「JALフィロソフィー」というクレドを策定し、その中に"最高のバトンタッチ"という言葉があります。これは継続する業務において前工程者が次工程者に対し気持ちよく仕事を行って貰えるように最高のかたちでバトンタッチしようという素晴らしい考えでありますが、またアメーバー経営によりJALフィロソフィーが全社員に浸透している筈の中であるものの、今回の手順逸脱事案はフィロソフィーやアメーバー経営の形骸化であったり経営陣の自己満足が疑われるのではないでしょうか。

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