蒼空に近づきたくて

航空業界に生きるアラフォーサラリーマンが航空業界に興味を持ってくれる方々の為に航空機運航に関する豆知識をお伝えしていきたいと思っています。特にニュースとなる航空関係の話題を深堀りし背景等を解りやすく解説するように努めます。航空機運航には多くの「どうして?」が付きまとうので、皆さんの疑問のヒントになれるようなブログサイトを目指していきたいです。

エアフォースワンが横田基地に飛来した際の飛行ルートを航空気象と航空管制の観点より想定する

米国トランプ大統領の来日時、横田基地エアフォースワンが飛来しましたが、当時の航空気象及び航空管制の観点より飛行ルートを考察したいと思います。エアフォースワンの飛行ルートは超機密扱いだと思うのでどこまで正確かは判りませんが、通常の横田基地への飛行ルートを基に想定します。

使用滑走路の向きはMETARより想定できます

まず、航空機が着陸する際の使用滑走路の判断基準は風向きになりますが、当時のMETARによると風向きは「北北東から風速5.7メートル/秒」となっており、使用滑走路は南からのアプローチによる北向き滑走路への着陸であると考えられます。なお、横田基地の滑走路は18/36(=180度/360度)となっているので南北に伸びていて、滑走路長は10,000ft=3,353mです。

METAR : RJTY 042356Z AUTO 03011KT 10SM CLR 13/01 A3032  

滑走路に向けてのアプローチコースは飛行図より想定できます

では、着陸時のアプローチの飛行ルートはどうだったのでしょうか、Jeppesenのチャートにより検証してみます。

 

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ILSという滑走路までを電波誘導する方式で着陸した場合、相模原市にある小田急相模大野駅相模川の中間付近(滑走路先端より14.1mile=約22.7km)より高度4,000フィート(=1,219メートル)から降下し2,300フィート(=701メートル)を維持のうえ6.8mile地点(=10.9km)を通過し、3.1mile地点(=約5km)を1,300フィート(=396メートル)で通過し滑走路へ向かいます。なお、滑走路に向けての降下角度は2.5度となっています。

まとめサイトでも相模原上空の飛行目撃が相次いでいましたので、エアフォースワンも恐らくILSを利用したものと想定されます。

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横田基地内のフライトスクールで使用しているチェックリスト

参考までに、横田基地内にあるフライトスクールで使用しているCESSNA 172M SKYHAWK型機のチェックリストがインターネット上で閲覧可能となっていますので、以下にリンクをご紹介します。ここで使用している航空機は現時点でも現役のようです。

【チェックリスト】https://yokotafss.com/wp-content/uploads/Aeroclub-Checklist-Version7-1-Normal-OperationsC172M.pdf

まとめ

エアフォースワンの飛行ルートは機密扱いなはずですが、各空港には決められた着陸パターンがありますので、米国大統領が乗っていようがそのパターンは守られているのではないでしょうか。また飛行ルートに加えて飛行高度もある程度想定可能ですので、写真を撮る方であれば使用する望遠レンズも事前に決められるのではないでしょうか。前回のオバマ元大統領の際は羽田空港を使用しましたが、今回は横田基地使用となりましたので、市街地上空を飛行する横田基地のほうが多くの方に目撃する機会が多かったのではないでしょうか。ちなみに羽田空港に駐機する際はVIP用のスポットに駐機するので、第2ターミナル前にある第3駐車場(P3)からだと見晴らしがいいです。 

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