蒼空に近づきたくて

航空業界に生きるアラフォーサラリーマンが航空業界に興味を持ってくれる方々の為に航空機運航に関する豆知識をお伝えしていきたいと思っています。航空機運航には多くの「どうして?」が付きまとうので、皆さんの疑問のヒントになれるようなブログサイトを目指していきたいです。

航空機

旅客機の「お尻」へのこだわり

ボーイングB747型機が"the Queen of the Skies"と呼ばれるように飛行機は女性名詞です。日本語の概念では名詞に性別を伴うなんて不思議な感じがしますが、特にフランス語ではそれぞれの名詞には性別があります。 だからという訳ではありませんが、私には旅客…

華やかなジャンボ機退役セレモニーの後に待っているのは墓場行き

先日、デルタ航空のボーイングB747型機が商用定期便運航から退きアメリカ籍の旅客機からジャンボが姿を消した旨記事にしましたが、引退となった航空機(機体登録番号:N666US)のその後を追ってみました。 華々しく最終運航されても行きつくのは墓場 世界を…

旅客機はやっぱりジャンボの姿がいちばん美しい

とうとうボーイング社のお膝元のアメリカの航空会社からも商用定期便として運行する旅客便のボーイングB747型機(通称:ジャンボ・ジェット)がデルタ航空DL158/19Dec ICN(韓国・仁川) - DTW(アメリカ・デトロイト)線をもって姿を消しました。この時に使…

パイロットにはなれなかったけれど飛行機を操縦したい男性諸君へ

私は幼い頃より飛行機が大好きで将来は絶対にパイロットになる!と夢があり高校3年生のときに航空自衛隊の航空学生を受験しました。パイロットは理系じゃないといけない、との思い込みで高校では理系を選択したもののまったく授業についていけず、理系クラ…

旅客機の窓は景色を楽しむためだけにある訳ではない

さて、旅客機の客室には窓がありますが、皆さんその窓を観察したことはありますでしょうか? きっと視線の先はずっと遠くの景色にある筈ですが、焦点をもっと手前の窓に移してみて下さい。よーく観察してみると窓は3枚で構成されているのがわかると思います…

ANA塗装されたボーイングB787型機の試験機はどこに行った?

ボーイングB787型機開発のローチンカスタマー(Launch Customer)としてANAは貢献してきました。そして米国時間2011年9月25日(日本時間9月26日)に初号機がANAに引き渡されました。 初号機よりも前にANA塗装のB787型機は日本に飛来していた その後、試験機…

コックピット見学の昨今と航空保安強化によるテロの抑止

今や旅客機においては巡行飛行中のコックピット入ることは不可能になってしまいましたが、過去には良き時代があり、キャビンアテンダントにお願いすれば飛行中のコックピットに招待して頂けることができました。 今、この時代の世界情勢においてコックピット…

航空機での危険物輸送とベテランパイロットのブログ

業務提携しているX航空より以下の通知が私の勤務する会社宛てにありました。 本来はY航空でA空港からB空港向けに輸送されるべき航空貨物の危険物が、A空港からC空港向けにX航空にて輸送されてしまった。その危険物がC空港にて発見された。 この事象を受け、…

20年以上前の小松空港ならではの光景

昔むかし、まだまだジャンボ機が空の覇権を握っていた頃、当時私はまだ小学生か中学生の頃だと思いますが、祖父や父親におねだりして連れていって貰っていた小松空港で撮ったプリントをiPhoneで撮ってみました。 露出がーとか、構図がーとかは無しにして頂い…

多くの人たちを魅了したマリンジャンボ

1993年9月12日の羽田ー札幌間の運行に公募でデザインが選ばれたマリンジャンボ(B747-400D/JA8963)が就航しました。この就航を皮切りに1995年5月末の運行終了まで日本の空をマリンジャンボが飛び回り多くのひとを魅了しました。 なお、マリンジャンボはそ…

世界中を動き回る航空機や船に対するサポート体制

航空機と同様に船も世界中を航行しています。ただ、航空機と船で大きく異なるのは航空機(例えば旅客機)の場合は基本的に2地点間の往復移動ですが、船(例えば貨物船やクルーズ船)は世界中の港をグルっと回ります。では航空機や船が寄港先で物資の補給が…

北朝鮮の大陸間弾道ミサイル大気圏再突入を目撃したのは日本上空を飛行するキャセイ航空パイロット

11月29日(水)午前3時頃に北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射、そのミサイルは青森県の210km西の排他的経済水域(EEZ)に落下に落下したようですが、宇宙空間に出たミサイルが大気圏に再突入する際の様子をキャセイ航空のパイロットが目撃していたよ…

ファーストクラスは旅客も手荷物も別格扱い

会社からの帰宅時にスマホをイジイジしているとYahoo!記事で「空港の手荷物引取所で自分の荷物をかならず一番先にゲットする方法とは?」というタイトルがありました。記事を読むと"最後にチェックインすればよい"だの"壊れもの扱いにする"と書いてありまし…

ユナイテッド航空からもB747型機が退役しましたが行く先は、、、

米国時間11月7日にサンフランシスコ(SFO)発ホノルル(HNL)着、同時間11月8日にホノルル(HNL)発サンフランシスコ(SFO)着の便にてユナイテッド航空のB747型機による運航が終了しました。面白いことに両便ともに「UA747」という便名が付けられています。…

航空機安全運航のために旅客体重を計測する試み

フィンランドを代表する航空会社であるフィンエア(Finnair)が旅客の体重を測定する試みを開始すると報道されていました。 航空機にとっての重量は安全を確保するうえで最重要視される ある航空会社の乗務員・旅客の体重定義 運航クルー 旅客 ファーストク…

旅客機に関わるさまざまな重量

過去の記事でもお伝えしましたが、旅客機にはさまざまな重量が関係し、いずれも旅客機の運行には必要不可欠となっています。 では旅客機の運行にはどんな重量が関係しているのか深掘りしたいと思います。 航空機を運航する際の最大重量 Maximum Zero Fuel We…

航空機に搭載されるコンテナの用途とは?

空港のスポット周辺にはトーイングカーが銀色の箱のようなものを運んでいますが、これをULDと言います。ULDとはUnit Load Deviceの略で、この中に貨物や旅客手荷物を搭載されています。例えば皆さんがチェックインカウンターで預けた荷物はソーティング場と…

旅客機の貨物室にULDを搭載する際に必ず必要な書類

前回の説明にて便出発60分前までには航務部門にULD重量を通知しなければならず、航務部門はWeight & Balanceのうえ航空機が安全かつ経済的に飛行できるようにULD搭載ポジションを決定するとお伝えしましたが、Weight & Balanceの結果として発行されるものが…

安全を確保するための航空機に関わる重量とバランス

航空会社が旅客機の運行に関しての一番の優先順位は何よりも安全です。その次に来るのが定時運航の確保、そしてコストの掛けない経済的な運航に続きます。ここでは、安全と経済的運航を両立させるために必要な航空機の重量について説明したいと思います。 航…

深夜早朝時間帯における羽田空港の北向き離陸制限について

前回の記事にて羽田空港における北向き離陸の影響で貨物が搭載出来ない可能性があることを説明しましたが、ここでは北向き離陸の制限についてもう少し詳しく説明したいと思います。 さて、JEPPESENというパイロットにとっては必需品となる全世界の空港の離着…

羽田空港では風向き次第で貨物が搭載できなくなる!?

都心に至極近い場所に設置されている羽田空港ですが、都心から近すぎるがために風向き次第では貨物が予定便に搭載されないなんてことが生じてしまいます。特に冬場の北風時は要注意かもしれません。 では何故そのようなことが発生してしまうのか、検証してみ…

航空機に重量貨物を搭載する際の固縛とその重要性

まずはこの動画を見て下さい。 Boeing 747-428BCF N949CA crash in Afghanistan shortly after take off この動画はB747貨物専用機(B747-428BCF/N949CA)の墜落の瞬間を車載カメラで偶然撮影したものです。場所はアフガニスタンにある空港です。当航空機は…

航空機が着陸可能となる重量と燃料投棄

9月5日に羽田空港を出発したJL006便(B777-300ER型機/JA743J)がエンジン故障により羽田空港にダイバート(エア・ターン・バック)した事象はまだ記憶に新しいですが、当便が離陸直後に緊急事態宣言したにもかかわらず悠長に房総半島沖上空をグルグル旋回し…

旅客機エンジンの底力を見た

9月5日に羽田空港を出発(ATD10時41分)したJL006便JFK向け航空機(B777-300ER型機/JA743J)の左側第一エンジンの損傷により羽田空港にダイバートした事案はまだ記憶に新しいですが、JALは当便をキャンセルすることなく、遅延したものの、同日夕方には別機…